第二次大戦後世界大戦中、バルト海に面したリトアニアで、ナチスドイツの迫害から逃れてきたユダヤ難民に、2139通もの日本通過ビザを発給し、6000人以上の命を救った外交官、杉原千畝の生涯を描いた映画、『杉原千畝』を観てきました。
奇しくも、今日は、真珠湾攻撃の日。
きっかけは何だったか忘れてしまいましたが、杉原千畝と彼の功績を知って感銘を受けてから、本を読んだり、調べたりと、ずっと興味をもってきました。
映画化を知ってから、絶対観ようと思っていた作品です。
杉原さんの発給したビザにより、ウラジオストクから福井の敦賀の港へ渡ったユダヤ人難民は、その後、神戸で、別の国へ向かう便を待ちながら生活する姿が、妹尾カッパ氏の著『少年H』にも描かれています。
(と、以前ブログにも書いた気がするんだけど、いつの何の記事だったか記憶なし)
唐沢寿明さんの好演は、期待を裏切らない杉原千畝像。
ポーランド人のスパイ役を演じたボリス・シッツ氏もとても良かった。
無抵抗で大量に銃殺されるシーンや、強制連行されて家族がバラバラになるシーン、ベルリンが空襲されるシーン、途中、恐ろしかったり、悲しかったり、涙なくしては見られないシーンが何度もあり、改めて戦争の悲惨さや恐ろしさを感じました。
こういう映画こそ、広く観て欲しい!と思うのですが、今の日本では興行的には厳しいのかな・・
卒論でボーダー(国境)をテーマにした私。
いまも変わらず、国家や国境、民族、人種、宗教、国籍には興味があります。
(卒論は、時間切れで、空中分解みたいな纏めになっちゃいましたが・・)
ユダヤ人は、なぜ2000年以上もユダヤ人であり続けられるのか?
国を失って尚、その宗教、習慣、ユダヤ人としての誇りを持ち続けられるのはなぜ?
なぜ、他の民族から疎まれるのか?
そのまた、興味の起源は、小学生の時に読んで衝撃を受けた『アンネの日記』なのだろうなぁ〜、やっぱり。
18歳の時に訪れた、アムステルダムのアンネ・フランク・ハウス、2年間もこの狭い空間で2家族7人が暮らしていたのかと思うと、本当にショッキングでした。
いつか、機会があれば、アウシュビッツも訪れてみたい。
リトアニアの杉原記念館にも。
杉原の時代とはもちろん違うけれど、ビザなしで172もの国に渡航できるパスポートを持つ国の国民であることの幸せを改めてかみしめました。